高配当株を敢えて“選ばない”で、投資信託をメインにする理由

インデックス投資

最近、投資の話になると高配当株の話題を耳にすることが本当に多くなりました。
知り合いもSNS界隈でも、「高配当株はいいぞ」「安定して配当金が入る」と盛り上がっています。株価が多少下がっても、定期的に配当金がもらえる安心感は確かに魅力的です。

でも、私はあえて高配当株には触れていません。むしろ避けています。
理由はシンプルで、私が大事にしている投資の基本原則は「分散」だからです。そして、高配当株投資はこの原則から外れやすく、思っているよりも心理的・実務的コストがかかる投資方法だと考えています。

この記事では、何故私が高配当株を選ばないのか、なぜ投資信託をメインにしているのかをお話しします。


高配当株はリスクが高い割りに手間がかかる

早速ですが、私が高配当株を避けている理由は以下のとおりです。

  1. 減配リスクと心理コストの高さ
    高配当株の一番の魅力は、安定した配当収入があること。しかし、それが必ずしも安定とは限りません。つい最近も、あおぞら銀行が通期配当を大きく減らし、さらに下期配当を無配としたニュースが話題になりました。これまで「安定配当」を信じて保有していた株主にとっては、心理的ダメージが非常に大きかったはずです。 また、高配当株を持ち続けるには、個別企業の業績や配当方針を常に追いかける必要があります。決算発表やニュースが出るたびに一喜一憂し、判断を迫られる。その積み重ねが、知らないうちに投資を疲れさせる「心理コスト」になっていきます。
  2. 分散の限界(投資原則とのズレ)
    高配当株投資は、配当利回りが高い業種や企業に資金が集中しがちです。日本株では銀行、電力、不動産など、限られたセクターの比重が大きくなります。結果として、景気変動や規制変更に弱くなり、ポートフォリオ全体の安定性が損なわれる可能性があります。 さらに地域分散もしづらい。国内高配当株だけに頼ると、日本市場や円のリスクを丸ごと抱えることになります。海外高配当株に広げても、通貨や現地市場の影響を直接受けるため、結局は分散効果が限定的になりがちです。
  3. 投資の世界では「市場を出し抜くよりも、市場全体に幅広く投資し続ける方が合理的」という考え方があります。チャールズ・エリスの『敗者のゲーム』でも、分散こそが投資家にとって最も有効な戦略だと語られています。
    その根拠として、彼は「市場平均(インデックス)よりも良い成績を出し続けるファンドマネージャーは少ない」とし、むしろ多くのプロが市場平均に届かない現実を述べています。 つまり、勝とうとするより“負けない投資”こそが賢明だと説いており、その戦略としてインデックスファンドの利用を推奨しています。
    この様な原則から考えると、高配当株に偏るのは効率が良いとは言えません。
  4. 再投資の手間
    配当金を受け取った後、それを再投資に回すのは意外と面倒です。端数が出てしまい思うように買えなかったり、買付手数料が発生したり、複数口座で管理していると資金が分散してしまうこともあります。さらに現金として手元に置いてしまうと、「このお金は使っていいのか、それとも投資に回すべきか」と迷い、資金効率が落ちます。

高配当株よりも投資信託を選択すべき

私は以下の理由から高配当株よりも投資信託をメインにするべきだと考えています。

  1. 自動分散投資で原則を守る
    私は全世界株式に投資するインデックスファンドを軸にしており、このファンド1本で地域・業種・企業規模を問わず全世界の大企業に幅広く分散してくれます。 更に投資対象となる銘柄は成長している優秀なものだけが残るように定期的に入れ替えられてますし、ファンド内の投資金額の比率も市場での時価総額の加重平均に従ってバランスがとられています。 つまり、市場全体の成長を1本で自動的に取り込めるのです。自分で銘柄を選び続ける必要がなく、分散の原則を自然に守れます。
  2. 分配金を自動再投資できる
    高配当株では配当の再投資を自分でしなければなりませんが、再投資型の投資信託ならその必要はありません。ファンド内で自動的に再投資されるため、複利効果を最大限に活かせます。手数料やタイミングの悩みもなく、資産が効率よく増えていきます。
  3. 心理コストの軽減
    投資信託を中心にすると、個別企業の業績やニュースを逐一気にする必要がなくなります。日々の値動きや減配リスクに振り回されず、長期的な視点で淡々と積み立てを続けられます。「今日の決算はどうだろう」と心配する回数が減るだけでも、投資の続けやすさは大きく変わります。
    投資で悩んでリソースを割くくらいなら、本業を頑張って収入を上げる方が効率的だと考えてます。

高配当株と投信、それぞれの向き不向き

高配当株は、安定的な配当収入を重視する人や、個別の業界や企業の分析が得意な人に向いています。
一方、分散や複利の力を重視し、手間や心理的負担を減らしたい人には投資信託の方が良いでしょう。

もちろん、両者を組み合わせる方法もあります。投資信託を軸にしつつ、一部を高配当株に回してキャッシュフローを補強する戦略は、バランスの取れたやり方だと思います。


まとめ:原則を守りながら、自分に合った方法を選ぶ

ここまで言いましたが、投資に絶対的な正解はありません。大切なのは、自分の性格や目的に合った方法を選び、それを長く続けられるかどうかです。

私は「分散」という原則を軸に考えた結果、高配当株ではなく投資信託にフルで投資してます。高配当株は悪い投資法ではありませんが、私の投資スタイルには合わなかった。それだけのことです。

自分のリスク許容度や生活スタイルを踏まえて、高配当株も投資信託も、どちらも“道具”として適切に使い分ける。それが長期的に資産を増やすための一番の近道だと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました